車いす女子?のゆるーいブログ

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「JR乗車拒否」について、障害当事者なりに考えてみた

こんにちは!
車いすユーザーのカクテルです。

詳しいプロフィールはコチラをご覧ください。

 

今回は「自分以外のことを取り上げるのはどうなのかな?」と迷いましたが、今話題になっている公共交通機関の案内拒否についてです。

 

たくさんの意見をSNS等で見ました。健常者と障害者、どちらの立場でも生きてきた私としては、それぞれの考え方があって当然で、理解もできるし、否定も肯定もしません。

 

単純に、当事者である伊是名夏子さんのSNS・ネット記事等から、私の考えや体験を綴っていこうと思います。

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ことの発端

始まりは、コロナ禍で伊是名さんご家族が楽しみにしていた沖縄旅行が叶わず、コロナ禍ではあるけど、少しでもお子さまたちに楽しい思い出を作ってあげたいと計画した小旅行中に起きた『JRの案内』について書かれたブログです。

もう詳細をご存じの方は多いでしょうから、内容は添付記事のみで端折ります。

お互いに知らなすぎたのかな?

私の見解としては、JR職員側も、伊是名さん側も、『勉強不足・配慮が足りなかった』のではないかな、と思います(あくまでも私の見解です)。

 

伊是名さん側は、下調べが足りなかった(『らくらくおでかけネット』というバリアフリーサイトを今回初めて知ったことなど含め)。

JR側は、自分の受け持っている管轄のみで、他の駅のことは頭に入れていなかった。

お互いに主張を通してしまった結果、おおごとになってしまった。

発信していくことは重要。でも……

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ブログ内の職員さんとのやりとりを見ていると、どうも売り言葉に買い言葉というか、お互いに少し喧嘩腰……?と感じました。

 

一言一句、ブログの通りではないのでしょうけど、お互いに言葉が強い印象です。何事も、相手に納得して動いてもらう理由付けや、伝え方が重要ではないかと私は考えます。

 

私たち障害者が公共機関を利用するには、今現在はまだ、たくさんの壁があります「嫌な思いをしたり、迷惑をかけるくらいなら……」と公共交通機関を避ける障害者も多くいるんです

 

伊是名さんの言うように、障害当事者が意見を伝えていかないと状況は変わらないとは、私も感じています。健常者は障害者目線にはなれないのだから、気づけない壁があって当然です。

 

問題はその伝え方、そして柔軟に対応できる企業努力、両方が歩み寄って良いシステムを作ろうという気持ちにならないと、「今回は特別に対応……」と、特別待遇で問題解決とされてしまうのではないでしょうか。

 

その『良いシステムを作ろうという気持ち』にお互いがなるためには、やっぱり言葉のチョイスだと思うんですよね。

 

今回のブログ記事、ニュースで取り上げられている記事、全ては目を通せていませんが、私の持った印象は『お互いに少し乱暴』でした

 

伊是名さんは活動家ですし、きっとバリアについてたくさん勉強してきていて、自分が積極的に外へ出て声を上げることで、バリアを1つでも多く減らしたいと頑張っていらっしゃるのだと思います。

 

私のような外に出ていかない障害者も多いなか、こうして日本のバリア事情を発信してくれる人々がいるおかげで、少しずつだけど住みやすく変化しているのだと感謝もしています。

 

だけど「もう少しやり方があったのではないかな?」と個人的には感じます。

公共交通機関の現状

ここからは伊是名さんの話は終了です。

私の体験談になります!!

 

私は幸いにも「本当に困った!!」と、頭を抱えるような事態に陥ったことはまだありません。

 

あ、でも骨折して職員さんをテンパらせたことはあります(爆)。

これはまた別記事に書きまーす(笑)。

 

それでも、毎回たった1本の電車に乗るために何十分と待たされているし、行きたい場所にたどり着けなかったり、遠回りさせられたりは日常茶飯事です。

 

真冬の寒さ厳しい吹きっさらしの乗車駅のホームで、「降車駅と連絡が取れない」と延々待たされ、冷え切って具合が悪くなりかけている頃にやっと電車に乗せてもらえ、今度は降車駅に居るはずの職員さんがいなくて降りられないところだったこともありました(挟まれる覚悟でドアの外に腕を出して振り続け、異常を察知してもらって事なきを得ました笑)。

 

ルートを調べた上で乗換駅に行ったら、エレベーターが定期点検で使えずに「戻って」と言われたこともあります。乗車駅職員が知っていたら回避できたのに……と思う出来事は何度もあります。

その経験を生かすこともできる

私の場合、このような経験をしたとき、次に乗るときに先回りして聞いたり、お願いしたりしています。

「本当は〇〇分の電車に乗りたいのですが、可能ですか?(無理でも急いでいることは伝わる)」

 

「障害上、体温調節ができずに冷え切ってしまうので、乗れる電車が決まるまで寒くない場所にいさせてもらえないでしょうか?(熱中症回避の場合も同じような伝え方をする)」

 

「▲▲駅まで行きたいです。先日、乗り換えに〇〇駅を使ったらエレベーターが使えず困ったのですが、今日の乗換駅は大丈夫か確認してもらっていいですか?」

こういった伝え方をして、嫌な顔や無愛想にされたことはありません。

 

何とか良い方法を考えてくれますし、興味を持ってくれると『どうしたらもっと良いサービスができるか』と、聞いてきてくれたりします(待ち時間長いから話す時間はわりとある笑)

 

理由をつけて伝えれば、職員さんの気づきとなって経験値になると思うのです。

他の障害者と接するときに、今度は職員さん側からより良い提案ができるようになるかもしれません。そうなってくれるといいな、と密かに思っています。

障害者と関わる機会が圧倒的に少ない

どう対応したらいいか分からない

何か聞いて障害者の気分を害したら申し訳ない……

勇気を振り絞って話しかけてみたら、障害者に嫌な顔された

……など、健常者の皆さんも心の部分で、頑張って、傷ついて、閉ざしてしまうこともあります。

 

だから障害者も、健常者に対して配慮・感謝は必要と思います。

 

私はそうやって、少しでも気持ちよくバリアの多い世界を生きていきたいです。

 

本当なら障害者だって、一般の方々同様に何も調べずフラッと駅に行って、スッと改札を通って、乗りたい時刻の電車に乗って、途中で気が変わったら好きな駅で降りたり、自由に乗り降りして出歩けるようになることが理想です。

 

でも現実はそうもいきません。待たされる時間を見越して、健常者が行ける所要時間プラス1時間半は早く出ていかなければならないのが、障害をもつ利用者の現状でしょう。

 

でも職員側になって考えてみれば、通常業務をしながら突然やってきた障害者への案内作業が加わるわけで、いつもより業務が増えるのですから、その作業を嫌な顔せずしてくれていることに対しては、素直に感謝するほうがお互い気持ちよくいられますよね。

 

でもね!!!

メトロは乗換案内、すごく早いんですよ!!

会社の違いなのかな~といつも不思議に思います。

メトロにできるのだから、JRにもできる気がするのは安易な考えかしら??

 

JR、メトロ関係なく、今まで出会った面白い駅員さんの話とかも、今度記事にしますね!

私の目的地にたどり着くまでの下調べ法をご紹介

他の障害者がどうしているか分かりませんが、

私はHSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)気質ということもあって、ありとあらゆる状況を考えて検索します。

乗換案内を検索する(これは皆さんしますよね!)

↓↓↓

何通りかの行き方が出てくる

ルート例1:2回乗り換えるが、最短距離・最速で下車駅に着く(乗車30分)

ルート例2:1回乗り換えで済むが、大回りをして下車駅に着く(乗車45分)

↓↓↓

乗車駅・乗換駅(複数あれば全て)・下車駅の駅構内図を検索し、バリアフリーか確認する(分からなければ問い合わせもするが、総合窓口にしか繋がらないので、駅詳細の確認が取れないこともアリ

↓↓↓

下車駅から目的地までの距離を検索

↓↓↓

離れていればバスを利用するため、どこの会社が走っているのか、時刻表、ノンステップバスがどれくらいの頻度で走っているか等も検索(バス停に近い改札を使えるのかも調べる必要がある)

↓↓↓

電車・バスを降りてから目的地までの自走ルートの歩道状況をグーグルのストリートビューで検索(砂利道、歩道ナシ、歩道極狭、悪路の場合、迂回ルートも見て回る)

↓↓↓

ルート優先順位を決めて、いざ出陣

私が公共交通機関を利用して目的地に遅刻せず無事に到着するためには、事前準備で以上のことが必要になります。そして、これだけ準備していても、エレベーター点検とか、駅構内工事でルートが無くなっていたりと、想定外が起こります(苦笑)

 

因みにルート例の1と2、どちらが早く下車駅に到着すると思いますか?

……と聞かれる時点でお分かりだと思いますが、答えは『ルート例2』です。

 

乗り換えがある場合、どんなに早くても1回につき10分以上は待ちます。下手すると乗り換えのたびに30分待つこともあります。結果的に、乗車時間は長くても乗り換えが少ないほうが早いことがほとんどです。

たまーーーに、ものすごくサクサク乗せてくれてビックリすることもありますが、だいたい駅の一角で待ちぼうけします。なので私は、遠回りでも乗り換えが少ないルートを選んで窓口で伝えます。

 

私なんかはたまに利用するくらいだから『どうにかならんかなぁ……』と思うくらいですが、毎日駅を使う障害者にしたら、かなりストレスになるのでしょうね……。

まとめ

以上、私の考え方でした。

伊是名さんの事件(というのだろうか?)についてどうこう……というよりは、「私はこうありたいな~」的な話になってしまいました(笑)。

 

しかも今はコロナ禍で……。

みんな神経使ってストレスだらけで、ピリピリしているのだろうな。

 

きっとどの職種も人手不足だろうし、利用者側でも職員側でも、いつもならイライラしないところで気が立ってしまうこともあるのだろうな……とか考えちゃう。

 

心にゆとりが持てる社会が早く戻ってきてほしいな、と思います。

 

あれ? 最後まったく違う話になったか……?(苦笑)

 

 

最後まで読んでくれて、有難うございました♪

cocktail